アントレプレナー教育 〜出る杭は伸ばす〜

 近年、文科省では学生や生徒に向けたアントレプレナー教育を推進している。

アントレプレナー教育とは、社会課題を見つけ、解決策を考え、実行する力を持った人材を育成するための教育である。この教育は、学生や生徒のチャレンジ精神やイマジネーション力、リーダーシップ、マネジメント力等を修得することを目的としている。アントレプレナー教育は、自分の興味や関心に基づいて自ら学び、自ら考え、自ら行動することを促すことで、創造性や主体性、協働性などの能力を高めることができるという。

 アントレプレナー教育においては、我々大人側の役割も重要であろう。我々大人側は、彼らの個性や能力を尊重し、サポートする立場であることを忘れてはならない。彼らが自分の考えや感情を表現することを認め、聞き入れることが必要である。また、彼らが悩んで前に進めない時には、適切な質問や助言を与えることで、彼らが自分で答えを見つけることができるようにナッジすることが必要である。ナッジとは、「小さな後押し」の意味であり、彼らの選択や行動に対して強制的に介入するのではなく、彼らの意思決定や自己効力感を尊重しながら、望ましい方向に誘導する方法である。

 さらに、我々大人側は、彼らの勇気ある行動への正当な評価をし、再チャレンジを支援することも重要であると考える。アントレプレナー教育では、失敗や挫折も学びの一部であり、それらからフィードバックを得て改善することが大切である。そのためには、我々大人側が彼らの失敗や挫折に対して否定的な態度や言葉を使わないことや、彼らの努力や成長に対して肯定的な態度や言葉を使うことが必要である。また、我々大人側が彼らの再チャレンジに対して応援や支援をすることで、彼らの自信やモチベーションを高めることができる。我々大人は「出る杭は打つ」という旧態依然とした考え方を止め、「出る杭は伸ばす」という考え方に変えることが急務だ。

 以上のように、アントレプレナー教育は、社会課題を解決する力を持った人材を育成するための教育であり、その教育においては我々大人側の役割も重要である。我々大人側は、学生や生徒の個性や能力を尊重し、サポートする立場であり、彼らが悩んで前に進めない時にはナッジすることや彼らの勇気ある行動への正当な評価をし、再チャレンジを支援することが必要である。