子ども未来フォーラム~子どもたちと考える富山市の未来~を聴講して

 少子高齢化や児童数の減少、小学校再編、GIGAスクール、VUCAの時代…、子ども達の教育環境は目まぐるしく変化しています。このような時代に私達大人はどのような教育の場を作っていくべきなのでしょうか。

 子ども未来フォーラム~子どもたちと考える富山市の未来~のパネルディスカッションでは、以下のような取組みや課題が挙がっていました。

・適正規模の学校では、学び方を自分で選ぶことができます。多くの友達と学び合うことができます。クラス替えは、人間関係を構築することにもなります。ICTを活用することで、情報や知識にアクセスしやすくなります。

・小規模の学校では、学年を超えた人間関係を築くことができます。小規模校の課題は、多様な学びの場や交流の場が少ないことですが、PTAや地域の社会資源、富山市との連携などで解決できる可能性があります。

・子供に必要な体験や学習は、教育方法や学びの場を変えることで実現できます。地域社会の資源を活かすことで、社会とのつながりや実践的な学びができます。不登校やこの子にあった教育には、ネットワークやコーディネーターが必要です。行政の力も、学校や地域のニーズに応えることで、多様な学びの場を作ることに貢献できます。

GIGAスクールは、ICTとリアリティとオンラインの組み合わせで、多様な学びの場を提供できます。ICTを使うことで、インプットとアウトプットの量と質をアップできます。リアリティの体験は、感性や創造力を育てます。オンラインは、遠隔地や地域の人々との交流を可能にします。

・プロセスが大事ということは、学びの過程や方法にも注目するということです。失敗することは、学びの一部であり、挑戦や改善のきっかけになります。遊びの中で試行錯誤することは、自律性や問題解決能力高めることになります。

 

 私見ですが、適正規模、小規模かというよりも、どのように小学校と地域の社会資源との連携を深めるかが重要だと思います。なぜなら地域の社会資源を活用して子ども達に多様な学びの機会を提供できるからです。また、小規模では更に地域のシンボルとしての小学校を位置付けることで、より多くの社会資源を得られるでしょう。

 GIGAスクール構想はとても思い切った舵取りだと考えます。このことで、子ども達は情報や知識にアクセスしやすくなり、アクティブ・ラーニングやPBL(課題解決型学習)などの新しい学習方法にも対応できるようになりました。

 子ども達は新たな教育環境を手入れつつあります。教育現場も試行錯誤しながらも多様な教育の場を作っています。今度は私達大人側の番です。子ども達の「学びたい」という気持ちに寄り添い、また、奮起している教育現場への寛容さを持ち、未来を創造していきましょう。